しかし実は、これは内田さんだけではなく、日本の学界や思想界が全体として抱えている問題と関係しているのかもしれません。多くの研究者は、表面的には実直なアカデミシャンとして振る舞っていますが、根っこの部分では「素朴なオカルティスト」という人が少なくない。内田さんは最近、空中浮遊のヨーガ行者として有名な成瀬雅春氏との対談書を公刊しています(『身体で考える。』マキノ出版)。この中で内田さんは、成瀬氏と20年来の付き合いがあること、氏に深く心酔していることを語っています。そして両者の対話では、人間は限界を設けなければ空中に浮ける、自分はUFOを見たことがある、戦争に行っても弾に当たらない技法があるといったオカルト話が延々と綴られている。内田さんには実は、こうした「素朴なオカルティスト」という側面があり、それが中沢さんと共鳴している原因なのかもしれません。しかし当然のことではありますが、特にオウム事件以後、こうした動きは批判しておかなければならないでしょう。
凡庸なるロマン主義者(!?)中沢新一氏・内田樹氏への果てしなき疑問 - 日刊サイゾー