こうした傾向をポピュリズムであるとか、ファシズムの前兆だという批判がありますが、私はそんなことを言っても始まらないと思います。21世紀の社会では、大衆も為政者や富裕層と寸分違わないレベルの社会的な名誉を求める権利を獲得したのです。そのこと自体は否定される筋合いのものではないと思います。
勿論、このメカニズムを熟知してそれを世論操作に悪用し、危機感の過剰な扇動、あるいは排外主義など社会を不安定にする方向へ誘導するとなれば問題です。ですが、そうした具体的な権力の不正使用ではなく、ただ大衆の精神的な代表であろうとする姿勢そのものについては、批判はできないように思います。大衆には「見下されない」権利があるからです。
「上から目線」問題に苦しむ日米の政治家 | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト



