ですが、このエピソードの背景には「目線」の問題が潜んでいる、そう考えると問題は決して単純ではないように思います。恐らく井戸知事は「清盛ブームに乗って神戸に観光に来るような層」は「難しい話」や「地味な話」は嫌いで「華やかで分かりやすい話」が好きだろうという判断で、こうした発言に至ったのだと思います。発言の趣旨は「観光客が減る」ことへの懸念でしたから、要するにそういうことでしょう。
ということは、井戸知事としては「上から目線」に関する2つのミスをしてしまったということになります。1つは、「観光客」の視点から「自己満足のアートっぽい演出をしたNHK」は「上から目線」だという批判をしようとしたところが、意外にも孤立してしまったということです。もう1つは、知事としては「観光客のレベルは要するにチャラチャラしたのが好きなんだろ」という自分の方の「上から目線」を暴露してしまったということです。
「上から目線」問題に苦しむ日米の政治家 | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト



